【緊急】北海道胆振東部地震につきまして

2018/09/07

関係各位殿

 

このたびの北海道胆振東部地震に見舞われた方々に心よりお見舞い申し上げます。

 被災地においては、天候、食事、水、トイレ、宿泊、ライフライン等の極めて不自由な環境の中におられると思います。

 その様な環境下で、被災後の中長期にわたる健康管理が極めて大切です。災害地関連疾患の一つに、旅行者症候群(いわゆるエコノミークラス症候群)があります。大規模災害により、おそらく避難所が長期化する可能性もありますので、避難所や車中泊での足の血栓についての注意喚起が必要です。東日本大震災の避難所では、1?2週間後が最も足の血栓(深部静脈血栓症;DVT)が多く見つかりました。

この旅行者症候群は、その震災直後から被災地での生活が長引くと共に増え続けます。 災害後に足に血栓ができやすいのは、

  • 足にケガをしている(打撲も含む)(打撲はケガではないと思っている人がたくさんいます)
  • 食事を摂っていない人、水分摂取が不足している人、高齢者、女性、車中泊などが特に危険です。

 この対策として、水分摂取指導、運動指導、高齢者やハイリスク者では弾性ストッキング着用が必要となります。

 この事を被災者の方々へお伝えし、対策喚起を一刻も早くしたいと考えています。

 被災者の方々の健康救済となるように、また医療チームやボランティアの方々の活動、指針の一助になればと考え、ここに緊急発信いたします。知人、友人、行政関係等々、あらゆる手立てをたてて、被災者の方々へ注意喚起のポスターが届くようにして頂きたいと思います。

 被災地の方々に迅速にお知らせするために、皆様の御尽力をお願い申し上げます。


平成30年9月7日
日本栓子検出と治療学会 理事長
内山真一郎

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